情シスの役割で最も大切なこと

情シス部ハック

情シスのイメージは?

みなさんの社内で情シスのイメージはどのような感じでしょうか?

  • 専門用語ばかり使ってなにをいっているのかわからない
  • 他部署のことを分かっていない
  • 気が利かない・融通が利かない

正直なところ、あまり嬉しくないイメージが思い当たるのではないでしょうか?
そんなイメージを払拭するために今回は「情シスの役割で最も大切なこと」をお伝えします。

私も最初の頃は散々な言われようでした。会社の規模というよりはシステムへの依存度が高くなれば高くなるほど他部署からネガティブなイメージを持たれる傾向があると思います。
このなぜネガティブなイメージを持たれ易いのか別の記事で取り上げたいと思います。

情シスの役割で最も大切なこと

情シスの役割の中で最も大切なことは

「情シス=通訳」

この「情シス=通訳」の役割はものすごく大切です。ぜひ皆さんにも「通訳」の感覚を持ってもらいたいと思います。

通訳の説明

いきなり通訳の感覚を持ちましょうと言われてもピンとこないと思いますので例を挙げて説明していきます。

1 専門用語を通訳


専門用語をわかり易い言葉に「通訳」して伝える。
イメージしやすと思います。専門用語を「可能な限り分かりやすい言葉に言い換える」そういう意味合いです。
でも、「わざと専門用語を使って話しているわけではなく、名称なので言い換えようがないのでは?」と思われる方もいるかも知れません。
「Azure」や「AWS」などは固有名詞ですので確かに専門用語とは違います。しかし話をしている相手が、専門用語なのか固有名詞なのかすら区別がつかないので「何を言っているの分からない」となるわけです。

例として
「基幹システムをAzureへ移行したいと思います」
を通訳します。

最初に通訳しないといけない言葉は「Azure」です。
「Azure」=「マイクロソフトのクラウドサービス」
と通訳して「マイクロソフトのクラウドサービスへ移行したいと思います」

これで通じればよいのですが、「マイクロソフト」「クラウドサービス」にも再度通訳を入ると
「マイクロソフト」=「WindowsやOfficeを作っている会社」
「クラウドサービス」=「インターネット上のサーバーを利用するサービス」
「Windowsを作っている会社の提供するインターネット上のサーバーを利用するサービスへ基幹システムを移行したいと思います」

更に見直して「サーバー」が分からなそうであればもう一度通訳して
サーバー=基幹システムを動かしている専用のパソコン・データなどを保存している専用のパソコン
最終的に落とし込むと
「基幹システムを動かしているパソコンをWindowsを作っている会社のインターネット上のサービスに移行したいと思います」
このような形にで通訳できます。

もちろん、通訳をすればするほど文字数や曖昧さも増えてしまうため、全ての専門用語を通訳することは不可能ですが、プレゼンの資料の補足に追記しておくだけでも良いと思います。

また普段から専門用語に対して準備をしておくと、質問された際にわかりやすく説明することができると思います。

どこまで細かく通訳するかは相手次第ですが、大切なのは「ざっくりの意味が伝わればよい」ということです。
今回で言う「クラウドサービス」や「サーバー」などに当てはまります。
実際の説明とは違っていても、イメージが伝われば良いと思います。
上記の通訳は一般的な例ですが、社内での呼び名(基幹システム名など)に置き換えて通訳するのもありです。

2 利用者の声・情報を通訳

1番と逆のパターンでの通訳となります。
感覚であったり、イメージをシステム的な要件に通訳する作業です。
一般的には実際の利用者(ユーザーサイド)の意見を要件定義としたり、作業方法を決定したりする為の通訳です。

例1
「パソコンが遅いのでなんとかして欲しい」
この「遅い」を通訳して
「メモリーが足りない」
「ネットワークの速度が遅い」
「システム・アプリケーションが遅い」
「サーバーの処理速度不足」
などに「通訳」(実際は確認作業も含みます)して実際の解決へ進みます。

例2
「基幹システムが使いにくい」
この「使いにくい」を通訳して
「設計が古く画面サイズが小さい」
「入力項目が多すぎる」
「画面遷移がよくない」
などに「通訳」し要件定義書や外注業者などへ依頼を行うなどです。

上記の作業は、システムの開発・改修などでのヒアリング内容をシステム会社と一緒に要件定義書にまとめるなどのとして普段行っている作業だと思います。
ただ、この作業に「通訳」の感覚をしっかりと持って
ユーザーの感覚を要件定義書などに落とし込む
ユーザーの感覚をシステム開発業者・部門(外注・内製)へ伝える
ことがとても大切です。

3 システムや機器の状況を通訳

システム全般(ハードウェア・ソフトウェア)の保守・メンテナンス、故障や不具合の状況を「通訳」して伝える。


「支店Aの電気設備点検を行います」
上記のような連絡がビルメンテナンス会社から入り、総務部などが各部署に連絡してくれたとします。
すでに連絡が入っているのですが、「通訳」して情シスからの連絡として再度連絡したほうが後々トラブルになりません。
「電気設備点検」=「停電」=「各自パソコンの電源を切って帰宅してください」(支店A向け)
「停電」=「支店Aへ発注の印刷ができなくなります」(他の支店向け)


こういった繰り返し起きる内容に関しては、通訳のテンプレートを用意しておけば総務と連携してこの場合はこの文章を流して欲しいなど伝えれれば効率化も図れて一石二鳥です。

例2
「不明なエラーXXX」「用紙が詰まりXX」
プログラムのダイアログボックスに表示されるエラーメッセージから複合機やOA機器に表示されるエラーメッセージ。
利用者にしてみればエラーの内容が知りたいのではなく、どうしたらいいのかが知りたいはずです。
そんな場合はには通訳=手順書となります。
言葉(実際は文字ですが)を通訳して手順書(図や動画、フロチャートなど)にする形です。
前もっての準備は一部必要となりますが、エラーが出た時々で作成しておくと後々非常に役立ちます。

まとめ

情シスの役割で最も大切なことは「通訳」。
ぜひこの「通訳」の役割の大切さを理解して実践してもらえれば、ネガティブなイメージが多い情シスのイメージを少しでもポジティブに変えて行けると信じています。

つまる所は「相手の立場で考える」これに尽きます。
もちろん情シスだけでなくどの部署でも必要な役割なんですけどね。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。

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